- 景気の先行きを占ううえで株価の動向が注目される。その株価が下落しており、企業の3月決算数字にも影響を与えそうである。 今回の下落は12月の翌年度政府予算案が確定した時から始まり、今なお不安定な状態である。
この株価下落の原因ついて色々いわれているが、有力な論調は「予算案が従来型の整備新幹線などへのバラマキで市場が失望した」「政府の改革への取組が感じられなく、外人投資家の売、つまり日本売が始まった」と言うものである。この論調は新聞・週刊誌・テレビの全てで展開されている。しかし筆者にはこの考え方はちょっとおかしいのではないかと思われ、誌上で反論を試みたい。
- 「整備新幹線などへの予算が思ったよりも少なかったから株価が下落した」と言うならば理解できるが、論調は正反対である。
実際予算案は、歳出面では昨年度とほぼ同額(公共事業もほぼ同額)、歳入面では「特別減税の廃止・消費税のアップによる増税」により国債の発行をその分減額したものである。政府当局にとって「増税は予定通り」であり、「実際与党も増税を公約に選挙で戦ってきたのだし問題はない」と考えているはずである。一方経済動向も弱いながらも回復基調にあると判断し、特に景気対策をとる必要はないと考えているのだろう。 結果、マクロ的にはまさに緊縮型の予算となっている。筆者は株価下落の主な原因は単純にこの「緊縮型の予算」にあると考える。さらに一部の投資家は「これで金融機関の不良債権解消のめどが遠のいた」と考え、金融機関株を中心にカラ売攻勢をかけ、拍車をかけたというのが今回の株価下落の本当のところではないか。
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